2022年7月3日、ブダペスト(ハンガリーの首都)での第19回世界水泳選手権大会、男子10m高飛び込みの玉井陸斗(JSS宝塚スイミングスクール)選手が、飛び込みの日本勢で初の銀メダルをつかみました。
特に、15歳の玉井陸斗選手は決勝で488.30点をマークし、日本勢最年少で表彰台に立ちました。パリ五輪で金メダルの獲得に期待が高まりました。
玉井陸斗選手によれば、「状況はよく理解できてないが、めちゃくちゃうれしい。中国選手の1人に勝てたのは今後の自信になると思います。
2024年のパリ五輪では金メダル目指して頑張ります」と固く誓いました。
前回大会まで日本人の最高成績は、2001年大会で男子3m板飛び込みの寺内健(ミキハウス)らが獲得した銅メダルです。
飛び込み日本勢の通算メダル数は4個になりました。
2024年パリオリンピック(2024年7月26日(金)~2024年8月11日(日))での玉井陸斗選手の活躍が期待されますね。
本記事は、玉井陸斗選手のプロフィールと経歴と、高飛び込みと板飛び込みとの違い、シンクロ高飛び込みとシンクロ板飛び込みとの違い、について調べてみましたので、興味のある方は、読み進めてくださると嬉しいです。
- 玉井陸斗(たまい・りくと)選手のプロフィール
- 玉井陸斗(たまい・りくと)選手の経歴
- 東京オリンピック代表の切符を掴むまで(東京オリンピックのテスト大会および最終予選を兼ねたワールドカップの結果)
- 2020年東京オリンピックの男子10m高飛び込み決勝で7位入賞
- 世界水泳選手権大会の男子10m高飛び込み決勝で銀メダルを獲得
- 2024年パリオリンピックでは、男女とも前回東京オリンピックと同数の男女共通の各4種目の飛び込みを実施
- 高飛び込みと板飛び(飛び板飛び)込みとの違いは?
- シンクロ種目:シンクロ高飛び込み、シンクロ板飛び込みとは?
- 「10m高飛び込み」とは?
- 演技と種目の詳細
- 「3m板飛び込み」とは?
- 演技と種目の詳細
- 10mシンクロ高飛び込みとは?
- 演技と種目の詳細
- 3mシンクロ板飛び込みとは?
- 演技と種目の詳細
- 玉井陸斗が銀メダルを獲った高飛び込みと、板飛び込みの違いは?シンクロ種目とは?のまとめ
玉井陸斗(たまい・りくと)選手のプロフィール
■2006年(平18)9月11日生まれ
■出身:兵庫県宝塚市
■日本の高飛び込み選手。
■所属:JSS宝塚スイミングスクール
■学歴:2019年3月に兵庫県宝塚市立高司小学校を卒業し、2019年4月に兵庫県宝塚市立高司中学校に入学しました。
■好きな食べ物:牛タン
■家族は両親と兄
■憧れは寺内健(てらうち けん)さん
■身長157cm、体重52kg
■名前の由来:陸斗(りくと)の由来は「大陸のように広い心を持った人になってほしい」との両親の願いが込められています。
玉井陸斗(たまい・りくと)選手の経歴
3歳で自宅から車で約15分の場所にある兵庫県宝塚市のJSS宝塚スイミングスクールの水泳教室に通い出しました。
そこは馬淵崇英(まぶち すうえい)コーチのもとで寺内健(てらうち・けん)選手、板橋美波(いたはし・みなみ)選手らも練習する「飛び込み界の虎の穴」でした。
玉井陸斗選手は、小学1年生の時に、もらってきた飛び込み体験教室のチラシが飛込み競技を始めることになる契機でした。
父の玉井隆司(たまい たかし)さんは「ぱちゃぱちゃ泳いでいるかと思ったら、飛んでいた」と当時を振り返りました。
特に、けが防止のため自転車に乗らず、友達と遊ぶときは走って付いて行くようにしているという。
多くのオリンピック選手を育てた馬淵崇英(まぶち すうえい)コーチは、玉井陸斗さんの体を見て仰天しました。
「腹筋が割れている小学生なんていない。体幹が強い。
玉井陸斗さんとの出会いは宝くじに当たったようなものだ」と驚いたと言われている。
すぐに生年月日を調べて、東京五輪に間に合うことを確認しました。
小学校4年の冬には寺内健(てらうち・けん)さんらの中国合宿に同行させました。
馬淵コーチは、父親の玉井隆司さんに「パリ五輪を目指せる。
ワンランク上のものを食べさせてください」とお願いした。
父親の玉井隆司さんは戸惑いながら、次男の玉井陸斗さんの「ヤクルト」を「ヤクルト400」に格上げして飲ませるようにしました。
シニアデビュー戦となった、中学校1年の2019年4月に日本室内選手権飛込競技大会で史上最年少の12歳7ヶ月で優勝(474・25点を記録)を果たしました。
これにより、目標がパリ五輪から東京五輪へ前倒しになりました。
2019年7月の世界水泳選手権には年齢制限のため出場を逃しましたが、2019年9月の第95回日本選手権水泳競技大会飛込競技では世界選手権4位相当の498・50点で優勝しました。
2020年に行われた第96回日本選手権水泳競技大会飛込競技では「前宙返り4回半抱え型」など高難度の技を精度高く決め、2016年開催のリオデジャネイロオリンピック銅メダル相当、自己ベスト528・80点を叩き出し優勝しています。
東京オリンピック代表の切符を掴むまで(東京オリンピックのテスト大会および最終予選を兼ねたワールドカップの結果)
2021年に行われた東京オリンピックのテスト大会および最終予選を兼ねたワールドカップ(東京アクアティクスセンター:東京都江東区辰巳の辰巳の森海浜公園にあるプール)では準決勝で9位に入り、東京オリンピック出場に内定しました。
準決勝で19位から劇的逆転し9位へ
詳細には、男子10m高飛び込みの準決勝で上位18位で通過すれば代表に内定するという運命を分ける予選において、玉井陸斗選手は、圏外の19位タイで迎えた最終6本目で91・80点の高得点を出しました。
合計405・20点で逆転の予選15位に入りました。
準決勝は421・30点で9位で通過し、5月4日の決勝に進出しました。
コロナ禍による五輪延期で日本男子夏季五輪最年少出場は幻となりましたが、劇的逆転で初の五輪代表の切符をつかみました。
飛び込み界を担う中学生3年生の「超新星」玉井陸斗選手は、14歳10カ月で東京五輪の開幕日を迎えることになりました。
馬淵崇英コーチによる異例となる演技中の“緊急メス(指導)”が行われた
この男子10m高飛び込みの準決勝で9位の通過には、馬淵崇英(まぶち すうえい)コーチによる異例となる演技中の“緊急メス(指導)”が行われていたのでした。
多くの最年少記録を誇る14歳も緊張していました。
大規模な国際大会は初めて。46人出場の予選は約4時間に及んだ。2本目に苦手な後ろ入水(後飛込※後述される)でミスをしてしまいました。
その後も精彩を欠いて4本目を終えて24位でした。
5本目を待つ約30分の間に、馬淵崇英(まぶち すうえい)コーチが駆けつけました。
玉井陸斗選手はプールサイドにマットを敷いて後ろ宙返りを2度行いました。
馬淵崇英コーチは、異例となる演技中の“緊急メス(緊急指導)”を行ったのでした。
わずか5分の指導でしたが、玉井陸斗選手は、息を吹き返しました。
“緊急メス(指導)”の結果、6本目の終えて、準決勝で9位
東京五輪出場への美しいダイブを見せてほしいと誰もが願っていました。
5本目で19位の玉井陸斗選手は「絶対、決めてやる」と高さ10mの台に立った。
19位タイで迎えた6本目。高く飛び、ひねりを加えました。
水しぶきのないノースプラッシュを見せてくれました。
玉井陸斗選手は91・80点を獲得しました。
18位以内を確信して馬淵崇英コーチとグータッチしました。
案の定、6本目で9位と順位を上げて「素直にホッとしています」と本音を言いました。
この6本目については、「追い詰められてあまり記憶がない。うれしかった」。
「初めて足の感覚がなくなるぐらい緊張した」と当時を振り返っています。
決勝では8位を記録
決勝では8位を記録しました。
東京オリンピック1年延期で、日本男子夏季五輪最年少記録「13歳10カ月」での出場は幻になりましたが、東京オリンピックの出場権をつかみました。
「トップ選手たちとライバルとして戦っていける選手になりたい」と決意し東京オリンピックの決勝での入賞を願いました。
2020年東京オリンピックの男子10m高飛び込み決勝で7位入賞
2020年東京オリンピックの男子10m高飛び込み決勝に進み431・95点を出して7位入賞となり、日本勢として21年ぶりの決勝進出と入賞となりました。
世界水泳選手権大会の男子10m高飛び込み決勝で銀メダルを獲得
2022年7月3日、ブダペスト(ハンガリーの首都)での第19回世界水泳選手権大会の男子10m高飛び込み決勝で488.30点を出して銀メダルを獲得し、日本勢としてこの種目初めてのメダル獲得となりました。
2024年パリオリンピックでは、男女とも前回東京オリンピックと同数の男女共通の各4種目の飛び込みを実施
種目
・男子10m高飛び込み
・男子3m板飛び込み
・男子10mシンクロ高飛び込み
・男子3mシンクロ板飛び込み
・女子10m高飛び込み
・女子3m板飛び込み
・女子10mシンクロ高飛び込み
・女子3mシンクロ板飛び込み
高飛び込みと板飛び(飛び板飛び)込みとの違いは?
■高飛び込み(高飛込、プラットフォームダイビング)は、高さ5m、7.5m、10mの飛び込み台(Platform)を使用して行なわれる飛び込み競技です。
10m高飛び込みは高さ10メートルの飛び込み台(Platform)から飛び込みます。
板飛び込みとは違い、弾力のある飛び板ではなく、弾力のないコンクリート製の固定された飛び込み台(Platform)が用いられます。
■板飛び込みは高さ3メートルの弾力のある板(Springboard)から跳ね上がって飛び込みます。
高飛び込み及び板飛び込みの評価方法
高飛び込み及び板飛び込みの評価方法は同じであり、(i)技術力としての、回転数や方向、ひねりの有無などによる難易度と、(ii)演技の美しさとしての、出来栄え点と、の両者の合計によって評価されます。
男子は6回、女子は5回の演技の合計点で競い合います。同じ技は繰り返すことができません。
シンクロ種目:シンクロ高飛び込み、シンクロ板飛び込みとは?
シンクロ種目は2人が1組となって同じ技を演技します。
10mシンクロ高飛び込み
10mの高さにある弾力のないコンクリート製の飛び込み台から、2名1組の選手が同時に飛び込み、その過程の演技と2名の同調性(シンクロナイゼーション)を競う種目です。
3mシンクロ板飛び込み
3mの高さにある弾力性の高い飛び板から、2名1組の選手が同時に飛び込み、その過程の演技と2名の同調性(シンクロナイゼーション)を競う種目です。
以下、男女共通の各4種目(①10m高飛び込み、②3m板飛び込み、③10mシンクロ高飛び込み、④3mシンクロ板飛び込み、について詳細に説明します。
「10m高飛び込み」とは?
10m高飛び込み(Diving-10M Platform)は、弾力のないコンクリート製の飛び込み台から飛び込む種目です。
試技と得点
■男子は6回、女子は5回試技を行います。この試技はすべて違う演技をする必要があります。選手は、この演技の種類を試技の前に予め提出しておきます。
■演技の種類ごとに難易率(点数)が決められています。
■1回の試技で、7人の審査員が演技内容を採点し、それぞれが0~10点(0.5点刻み)で点数をつけます。
採点のポイントは、予め提出された演技通りか・開始の姿勢・アプローチ・踏切・空中演技・入水などの要素を評価します。
特に、水しぶきをあげない入水をノースプラッシュと呼び、高い点数になります。
■7名の採点のうち、最高点から上位2つと最低点から下位2つを除く残りの3つの採点を合計し、難易率を掛けた値が得点になります。
■男子は6回、女子は5回の試技の得点の合計点を競います。
演技と種目の種類
■演技の種類は、「技の種類(飛び込みの開始方法)」「途中宙返り(フライング)の有無」「宙返りの回数」「ひねりの回数」の組み合わせで決まります。
■さらに、種目の種類は、上の演技の種類に加えて、「飛び込み時の基本姿勢の型」の組み合わせで決まります。
この種目の種類ごとに、難易率が決まっています。
演技と種目の詳細
「技の種類(飛び込みの開始方法)」は6つ

■「途中宙返り(フライング)」とは、90度以上の回転を伸び型で行うことをいいます。
「途中宙返り」を行うと、通常の技より難易率が高くなります。
■宙返りの回数、ひねりの回数が多いほど、難易率が高くなります。
飛び込み時の基本姿勢の型は、4つ

演技番号が、例えば、「5154B」の場合
5:5群~6群
1:1群~4群
5:宙返り数(0=無しを基準に、半回転毎に+1)
4:捻り数(0=無しを基準に、半回転毎に+1「2回捻りは「2」)となる)
B:飛込み姿勢(えび型)
■上記の演技内容は、「捻り飛込み・前飛込み・宙返り2回転半・捻り2回転・えび型」=
「前宙返り・2回半・2回捻り・えび型」となります。
演技番号が、例えば、「5132D」の場合
5:5群~6群
1:1群~4群
3:宙返り数(0=無しを基準に、半回転毎に+1)
2:捻り数(0=無しを基準に、半回転毎に+1「1回半捻りは「3」)となる)
D:飛込み姿勢(自由型)
■上記の演技内容は、「捻り飛込み・前飛込み・宙返り1回転半・捻り1回転・自由型」=「前宙返り1回半1回捻り・自由型」となる。
■尚、「宙返り1回転半・捻り1回転」は、”宙返りを1回転半している最中”に”捻りを1回転半行う”演技のことであり、”宙返りを1回転半”した後に”1回転半の捻り”の演技を行うことではない点に注意する必要があります。
(個人種目)<競技方式>金メダルへの道
■予選→準決勝→決勝と進んでいきます。
■予選では、上位18名が準決勝に進みます。
■準決勝では、上位12名が決勝に進みます。
<日本代表の選考方法:飛び込み> 選考・個人種目
1:世界選手権(2019年世界選手権(7月、韓国・光州)):12位以内
2:アジア・カップ:優勝者
3:ワールドカップ(五輪テスト大会として行われる2021年ワールドカップ(5月、東京アクアティクスセンター)):準決勝進出者(18位以内)
「3m板飛び込み」とは?
3m板飛び込み(Diving – 3M Springboard)は、3mの高さにある弾力性の高い飛び板から飛び込み、その過程の演技を競う種目です。
試技と得点
■男子は6回、女子は5回試技を行います。この試技はすべて違う演技をする必要があります。
選手は、この演技の種類を試技の前に予め提出しておきます。
■演技の種類ごとに難易率(点数)が決められています。
■1回の試技で、7人の審査員が演技内容を採点し、それぞれが0~10点(0.5点刻み)で点数をつけます。採点のポイントは、予め提出された演技通りか・開始の姿勢・アプローチ・踏切・空中演技・入水などの要素を評価します。
特に、水しぶきをあげない入水をノースプラッシュと呼び、高い点数になります。
■7名の採点のうち、最高点から上位2つと最低点から下位2つを除く残りの3つの採点を合計し、難易率を掛けた値が得点になります。
■男子は6回、女子は5回の試技の得点の合計点を競います。
演技と種目の種類
■演技の種類は、「技の種類(飛び込みの開始方法)」「途中宙返り(フライング)の有無」「宙返りの回数」「ひねりの回数」の組み合わせで決まります。
■さらに、種目の種類は、上の演技の種類に加えて、「飛び込み時の基本姿勢の型」の組み合わせで決まります。
この種目の種類ごとに、難易率が決まっています。
演技と種目の詳細
「技の種類(飛び込みの開始方法)」は5つ

■途中宙返り(フライング)とは、90度以上の回転を伸び型で行うことをいいます。
途中宙返りを行うと、通常の技より難易率が高くなります。
■宙返りの回数、ひねりの回数が多いほど、難易率が高くなります。
飛び込み時の基本姿勢の型は、4つ

(個人種目)<競技方式>金メダルへの道
■予選→準決勝→決勝と進んでいきます。
■予選では、上位18名が準決勝に進みます。
■準決勝では、上位12名が決勝に進みます。
10mシンクロ高飛び込みとは?
10mシンクロ高飛び込み(10mシンクロナイズドダイビング:Diving – Synchronised 10M Platform)は、10mの高さにある弾力のないコンクリート製の飛び込み台から、2名1組の選手が同時に飛び込み、その過程の演技と2名の同調性(シンクロナイゼーション)を競う種目です。
試技と得点
■男子は4回、女子は3回試技を行います。この試技はすべて違う演技をする必要があります。
選手は、この演技の種類を試技の前に予め提出しておきます。
■演技の種類ごとに難易率(点数)が決められています。
■1回の試技で、11名の審査員が演技(エクスキューション;execution)と同調性(シンクロナイゼーション;synchronicity)を採点し、それぞれが0~10点(0.5点刻み)で点数をつけます。
採点のポイントは、予め提出された演技通りか・開始の姿勢・アプローチ・踏切・空中演技・入水・同調性などの要素を評価します。
特に、水しぶきをあげない入水をノースプラッシュと呼び、高い点数になります。
■11名の審査員のうち、3人が向かって左側の選手の演技を採点(E1~E3)、3人が右側の選手の演技を採点(E4~E6)、5人が両選手の同調性を採点(S1~S5)します。
そして、E1~E3、E4~E6、S1~S5それぞれの最高点と最低点を除く5個の採点の平均点を3倍して難易率を掛けた値が得点になります。
■男子は4回、女子は3回の試技の得点の合計点を競います。
演技と種目の種類
■演技の種類は、「技の種類(飛び込みの開始方法)」「途中宙返り(フライング)の有無」「宙返りの回数」「ひねりの回数」の組み合わせで決まります。
■さらに、種目の種類は、上の演技の種類に加えて、「飛び込み時の基本姿勢の型」の組み合わせで決まります。
この種目の種類ごとに、難易率が決まっています。
演技と種目の詳細
「技の種類(飛び込みの開始方法)」は6つ

■途中宙返り(フライング)とは、90度以上の回転を伸び型で行うことをいいます。
途中宙返りを行うと、通常の技より難易率が高くなります。
■宙返りの回数、ひねりの回数が多いほど、難易率が高くなります。
飛び込み時の基本姿勢の型は、4つ

(シンクロ種目)<競技方式>金メダルへの道
■予選・準決勝のようなラウンドを分けずに、8組が出場し、決勝のみ1つのラウンドを行います。
<日本代表の選考方法:飛び込み> 選考・シンクロ種目
1:世界選手権:8位以内
2:ワールドカップ:成績から判断
※ ワールドカップには世界選手権での内定組と国際大会派遣選手選考会(2020年2月、東京)の優勝組が出場できる。
3mシンクロ板飛び込みとは?
3mシンクロ板飛び込み(3mシンクロナイズドダイビング:Diving – Synchronised 3M Springboard)は、3mの高さにある弾力性の高い飛び板から、2名1組の選手が同時に飛び込み、その過程の演技と2名の同調性(シンクロナイゼーション)を競う種目です。
試技と得点
■男子は4回、女子は3回試技を行います。この試技はすべて違う演技をする必要があります。
選手は、この演技の種類を試技の前に予め提出しておきます。
■演技の種類ごとに難易率(点数)が決められています。
■1回の試技で、11名の審査員が演技(エクスキューション;execution)と同調性(シンクロナイゼーション;synchronicity)を採点し、それぞれが0~10点(0.5点刻み)で点数をつけます。
採点のポイントは、予め提出された演技通りか・開始の姿勢・アプローチ・踏切・空中演技・入水・同調性などの要素を評価します。
特に、水しぶきをあげない入水をノースプラッシュと呼び、高い点数になります。
■11名の審査員のうち、3人が向かって左側の選手の演技を採点(E1~E3)、3人が右側の選手の演技を採点(E4~E6)、5人が両選手の同調性を採点(S1~S5)します。
そして、E1~E3、E4~E6、S1~S5それぞれの最高点と最低点を除く5個の採点の平均点を3倍して難易率を掛けた値が得点になります。
■男子は4回、女子は3回の試技の得点の合計点を競います。
演技と種目の種類
■演技の種類は、「技の種類(飛び込みの開始方法)」「途中宙返り(フライング)の有無」「宙返りの回数」「ひねりの回数」の組み合わせで決まります。
■さらに、種目の種類は、上の演技の種類に加えて、「飛び込み時の基本姿勢の型」の組み合わせで決まります。
この種目の種類ごとに、難易率が決まっています。
演技と種目の詳細
技の種類(飛び込みの開始方法)は5つ

■途中宙返り(フライング)とは、90度以上の回転を伸び型(後述)で行うことをいいます。
途中宙返りを行うと、通常の技より難易率が高くなります。
■宙返りの回数、ひねりの回数が多いほど、難易率が高くなります。
飛び込み時の基本姿勢の型は、4つ

(シンクロ種目)<競技方式>金メダルへの道
■予選・準決勝のようなラウンドを分けずに、8組が出場し、決勝のみ1つのラウンドを行います。
玉井陸斗が銀メダルを獲った高飛び込みと、板飛び込みの違いは?シンクロ種目とは?のまとめ
高飛び込みと板飛び(飛び板飛び)込みとの違いは?
■高飛び込み(高飛込、プラットフォームダイビング)は、高さ5m、7.5m、10mの飛び込み台(Platform)を使用して行なわれる飛び込み競技です。
10m高飛び込みは高さ10メートルの飛び込み台(Platform)から飛び込みます。
板飛び込みとは違い、弾力のある飛び板ではなく、弾力のないコンクリート製の固定された飛び込み台(Platform)が用いられます。
■板飛び込みは高さ3メートルの弾力のある板(Springboard)から跳ね上がって飛び込みます。
10mシンクロ高飛び込み:
10mの高さにある弾力のないコンクリート製の飛び込み台から、2名1組の選手が同時に飛び込み、その過程の演技と2名の同調性(シンクロナイゼーション)を競う種目です。
3mシンクロ板飛び込み:
3mの高さにある弾力性の高い飛び板から、2名1組の選手が同時に飛び込み、その過程の演技と2名の同調性(シンクロナイゼーション)を競う種目です。
玉井陸斗選手のまとめ
■玉井陸斗選手は、小学校の卒業文集では「オリンピックでメダル」と書きました。
飛び込み競技の日本人選手は1920年アントワープ大会で初出場するも未だ五輪メダル獲得者はいません。
2024年パリオリンピック(2024年7月26日(金)~2024年8月11日(日))での玉井陸斗選手の活躍が期待されますね。
無限の可能性を秘めた「超新星」玉井陸斗選手15歳は、飛び込み競技界100年の夢を目指して突き進んでいきます。
■2023年7月に開幕するFINA世界水泳選手権福岡大会での玉井陸斗選手の活躍も期待されますね。